SMOOTH RIDE

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「第一回 STRADA SMOOTH RIDE CLINIC」2011 Feb 11 茨城県白井トライアルパーク


◆初めてのクリニック開催
実は僕自身が行うライディング系のクリニックを開催するのは今回が初めてです。
こういったクリニックを開催して欲しいと言うリクエストを大勢の皆さんから頂いてました。
ずいぶん前にホンダのライディングアドバイザーの資格を取得したけれどもついに役に立つ時がやってきた様です。
それでも自分にそんなレクチャーする能力があるのかどうが全くわからないので、今回は試験的に身内?だけで開催させて頂きました。
結果を先に申し上げるならば手ごたえは充分で皆さんに喜んで頂けた様です!
今まで20年以上に渡り、色々なマシンとライダーを見てきた経験値というのは以外と大きいものでその中で感じていたのは「このライダーはこのバイクをこんな使い方するのだからもっとこうすれば良いのに」といつも思っていたのです。
でもやはり「現場」で行うクリニックに勝るものはありません、今後も定期的に開催してまいります。

◆クリニックの実際
今回のクリニックでは参加ライダーのマシンとライディングスキルに合わせた緻密な個別クリニックを行いました。
まずは写真の一番右の登りを全員に軽くトライしてもらい、そこでマシンとライディングスキルのバランスを把握します。
普通に見ているだけではなかなかそのバランスを把握することが出来ないものですが、理由はわかりませんが自分にはわかるのです。
昔から自分にとってそれは普通の事だったのでなんとも思っていませんでしたが、人に言われてそれが才能だとわかったのはつい最近の事です。
白井トライアルパークは大変広い場所ですが、今回のクリニックは写真のセクションで一日費やしました。
一番右の斜面・真ん中のライン・一番左の置石がある二段とたったこれだけですが充分でした。


◆リヤホイールコントロールの基本
ライダーはyosh@さん。
これは後輪をこの岩の角へ正確にコンタクトさせるスタイルのプラクティスです。
かなり限られた助走距離の中で正確にマシンをコントロールをする練習は殆ど経験が無かったようです。
クリニック前なのでまだ腕に力が入っているのとヒザが伸びていません、もっとも他にも要フォーム修正事項が沢山ありますが今回ここではヒザだけに話を絞ります。
最初は上手くコンタクト出来なかったのですが、それでもコツを伝えると徐々にコンタクトして来ました!
それ以降はバッチリでさすがとしか申し上げようがありません!
次回参加の際は是非チカチカさせて下さい。




恥ずかしながら私です。
ここで見ていただきたいのはヒザ、ここまで伸ばす事でリヤサスを縮めて後輪に最大の加重をかける事が出来ます。
しかし高加重=高トラクションと言うわけでは無い所がオフロードライディングの奥深い所ですが、その話は現場のクリニックで。
天才肌の方にはこんなのは見れば出来てしまうでしょう、またそういった方々には我々が何故出来ないのか理解が出来ないと思います。
しかしご安心下さい、私は天才ではありません!(キッパリ)
よって誰でもわかる方法を皆さんにクリニックさせて頂いた所、今回クリニックに参加して頂いた皆さんは簡単にここまで出来るようになりました。
その内容は・・・クリニックに参加してのオタノシミです。


◆サスのコンプレッション
こうやって縮めるのですが縮める為のヒントは色々あります。
参加した向こう側にいらっしゃる皆さんはそのヒントをしっかりと見て頂いています、こうやって観察眼を養うのもテクニック向上のひとつです。
バイクはCRF230Fですが、この車体はサスペンションの前後バランスが大変良い具合でしっかり縮まります。
オフロードライディングはサスペンションのリバウンドを使ったスポーツですから縮めないと意味がありません。
特にエンデューロマシンとモトクロッサーではサスペンションの特性が全く違うのでしっかりとそれを把握し、それなりの方法で縮めます。
スムーズで力の抜けたライディングは自分のマシンのサスの特性を知ることから始まるのです。


さてここからは参加者のフォームをお一人づつご紹介して行きましょうか!


◆かじやさん
サスはこうやって縮めるんだと言う見本の様な縮みっぷり。
エンデューロマシンは比較的ここまで縮みます、さすがにトライアル経験者は上手いものです。



◆カネトさん
見て!見て!後輪浮いていますね。
これは一段目のキッカケを使って後輪を上まで運ぶテクニックです。
クリニック前はとてもここをやろうと言う気にはなっていなかったと思いますが、リヤサスを正しくコンプレッションさせて、タイミング良くリバウンドを使えば力も入れずに簡単に運べます。
カネトさん今回一番楽しんでいた様です、ニコニコでしたね。


◆ムカイダー
ここ数年でぐっと伸びたムカイダー。
これは身長がある方の理想的フォーム、後輪がこの位置にある時点でスロットルは戻していますし腕に全く力が入っていません。
この辺に余裕が出てくるのは上達した証拠です。
すでにサスペンションも伸びていますので、それをさらにリードするべき体の位置も理想的です。
全体的なバランスに余裕があるのでスロットルワークも丁寧、毎日自転車でこなしているバランストレーニングの成果がはっきり出ています。


◆じょー
元々天才肌の彼は教える事はそんなに無いのかなと思っていました。
でも、ごめん僕にはわかっちゃうんだ!このフォームが100点満点だと言う事を!


◆yosh@さん
最初は全然縮まなかったけどここまで縮んでいます、これだけ出来れば反復練習あるのみ。
現場でお伝えした通り、回数こなしてなんとかするってのはナシで反復練習も良く考えながらこなして下さい。
ちなみに回数こなすのはアッチの方ね、サスは縮めてもチン○は縮めちゃいけません!これじゃ違うクリニックだ・・・



◆踊る#2C GRAPHIX
写真のライダーは#2Cさん。
誰がどう見ても踊っているようにしか見えませんが、踊っています。
僕は知りませんでしたがブレイクダンスが特技だそうです、バイクの上でブレイクダンスを踊るのはまさに至難の技!
カッコイイです!惚れ惚れしちゃいます!
業界用語では超絶テクとか100年に一人の逸材とか色々言いますね。
この直後バイクをこの斜面に置いて超かけ足でどこかへ行っちゃいました、ちょっとgrooveが足りない言う事でトランポへ取りに行ったらしいです。
ちなみにブレイクダンスのクリニックは僕の専門外ですのであしからず。
この写真続きはコチラで!

◆クリニックを終えてみて
どうやら今回のクリニックは僕が思っていた以上に効果があった様です。
雪と言う悪天候の中にもかかわらず、皆さんずっと笑顔。
楽しむためにモーターサイクルに乗っているのですからそれでいいんです、いつも明るく笑顔です。
今回はモトクロッサーやエンデューロマシンだけだったのでチマチマした練習はあえてやりませんでした。
トライアルマシンと違ってバイクの性格も違うし、パワーもスピードもあるから良策だと思います。
停止するかしないかのギリギリバランスも確かに大事ですが、エンデューロマシンの特性を生かしたメリハリのあるライディングクリニックを展開した方が喜ばれるしその方がちょっとカッコイイでしょう!


トライアルテクニックをそのままエンデューロマシンに当てはめるとどうしても無理が生じます。
もちろん共通事項は多いのですが車体の違いから来るタイミングやスロットルワークなど多種多様です。
問題はその辺の伝え方、トライアル語からエンデューロ語にトランスレートして伝える必要があります。
その為には両方の事を知っていないといけません、トランスレートするにあたって今までの経験値は伊達ではなかったなと今回確信しました。
今やエンデューロには丸太やロックセクションは当然の様に登場しますし、上を目指したり怪我を予防する上でもトライアルテクニックは覚えておいてプラスになる事ばかりです。
特に足を地面に着かないように走ると疲れません、バランスを崩さないので怪我の確立もグーンと減ります。
エンデューロで速くなる為にはトライアルとモトクロスの両方をこなせばいいのですが、それは現実的に無理な話です。

トライアルテクニックはエンデューロライディングの基礎を大きく占めていると思います、その基礎が出来ていないと言う事は足し算引き算を知らずに割り算掛け算を覚えるようなものです。
基礎と言うとつまらないとかそう思う方が多いと思います。
しかしそれも工夫次第でいくらでも楽しくすることは出来るものなのです。
今回のクリニックでお伝えした意識の配分やリラックスの方法はどんなモーターサイクルに乗っても応用が利きます、参加された皆さんはそれを日ごろから是非とも実践して乗ってみてください。
次回から見違える様なライディングになっていると思います。


◆プロフェッショナルフォトグラファーによる写真撮影
多様な媒体で活躍中の徳永茂氏による撮影。
私とは数年間に渡り取材に同行・撮影をお願いしておりますのでツボを抑えた写真は参加者に大好評。
クリニック終了数日後に撮影した写真は特定サイトにUP致します。
参加者にはサイトのご案内をさせて頂きますのでダウンロードしてアフタークリニックとしてお楽しみ下さい。

実は動画ではなくあえてスチール写真で撮影して頂く所に意味があります。
切り口の鋭い写真なので動画ではなかなか把握しにくいライディングフォームの分析が可能なのです。
それでは皆さん次回のスムーズライドクリニックもここ白井トライアルパークでお会い致しましょう!チャオ!

写真:徳永茂&ぶち
2011年 2月
渡辺 健